突然の妊娠糖尿病宣告
この検診の日までは本当に順調でした。赤ちゃんはすくすくと成長し私自身も特に問題なく過ごしていたのです。
身体には何の変化もありませんでしたが、私に下された診断は「妊娠糖尿病」。この日から糖質と塩分を徹底的に控えました。
ほとんど味のないものを食べる日々。私だけのことで済むなら問題ありませんが、私とは違う命にその業を背負わせるわけにはいかないと思ったからです。
妊娠糖尿病になるとどうなるのか
妊娠糖尿病になると母子ともに様々な合併症を引き起こしてしまいます。
✅お母さん→妊娠高血圧症候群、羊水量の異常、肩甲難産、網膜症・腎症およびそれらの悪化
✅赤ちゃん→流産、形態異常、巨大児、心臓の肥大、低血糖、多血症、電解質異常、黄疸、胎児死亡など
検索すれば出てくるリスクの数々。
私自身のことよりも、とにかくお腹の赤ちゃんのことが心配でした。目に見えないから余計にです。
赤ちゃんにどうか何もありませんように、それだけを考え、最大限努力しました。
努力してもどうにもならないこともある
妊娠出産は本当に何が起こるかわかりません。そして、自分の力ではどうにもできないことも多々あります。
私は本当にぐうたらでいい加減な性格です。しかしこの糖分と塩分の節制だけは頑張ったと胸をはって言えます。それくらい必死だったのです。
もちろん効果はありました。やらなければもっと早期に大変なことになっていたでしょう。
しかし、残念ながら最終的には妊娠高血圧症候群になってしまいました。
妊娠高血圧症候群とは
「妊娠20週以降~分娩後12週の間に高血圧、あるいは高血圧と蛋白尿の症状がみられる場合」を妊娠高血圧症候群といいます。
妊娠高血圧症候群を発症しやすい人
✅35歳以上、あるいは15歳以下
✅初めて妊娠した人
✅肥満体質の人(BMI25以上)
✅多胎妊娠の人
✅高血圧、甲状腺機能障害、糖尿病を患っている人
✅過去に妊娠高血圧症候群にかかったことのある人
私に当てはまるのは「初めて妊娠した人」くらいでした。どんな人でも発症してしまうときは発症してしまいます。
妊娠糖尿病から妊娠高血圧症候群という合併症を引き起こしてしまい、ついに影響はお腹の中の子供にまで及んでしまいます。
子宮内胎児発育不全の発症
何らかの原因で子宮内の胎児の成長が遅延、もしくは停止してしまった状態です。
途中から「少し小さめかも」とは言われていましたが、ここへ来て完全に成長が止まってしまいました。
エコーで調べてもらったところ、一部血流が悪くなっており酸素や栄養が赤ちゃんの元へうまく供給できていないようでした。
マンガの中で後述しますが、「小さい」ということはただ「小さい」というだけではありません。
赤ちゃんが小さいと、各臓器の機能的未熟性が問題になってきます。正常胎児に比べ、罹患率や死亡率が増加してしまうのです。
もう私のわがままを通せる事態ではありませんでした。無事に赤ちゃんが生まれてくれますように。それだけを願って私の入院生活は始まります。
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